日本のロックスター矢沢栄吉と言えば、リーゼントに革ジャンのおっさんじゃなくとも
みんな知っていると思うが、その矢沢が昔率いたバンドがあったというのは
知らない人も多いのではないかと思う。
そこで今回は僅か2年半という活動期間でありながら日本のロックバンドの道を切り開き
音楽シーンの勢力図を塗り替えるほどの勢いのあったキャロルをピックアップしてみたいと思う!
今さら聞けないキャロル
1972年矢沢が自ら楽器店に出したメンバー募集の張り紙によって集めたメンバーで
テレビ出演をしていたところ、それがミッキー・カーチスの目に留まり
ミッキーのレーベルからデビューを果たす。
デビュー以来毎月一枚のシングルをリリースするという異例の行動で話題を呼び
ファンキーモンキーベイビーなどのヒット曲を生み出す!
その後、ライブでは失神者などが続出し、単なる人気バンドの枠を超え次第に
社会現象と化していく!
そして、超人気バンドあるあるともいえるメンバー間の軋轢が生じ始め
1975年僅か2年半という短い活動期間であっさり解散してしまう。
音楽性
基本的に初期のビートルズを模範としており、シンプルかつストレートなロックンロールである。
それまでの日本では、ロックといえば先のミッキー・カーチスや内田裕也などが挙げられ
そのファンはおっさん中心だったが、キャロルはその壁を打ち壊し
ロックを女、子供にまで拡げザ・タイガーズやスパイダーズなどのGSブーム以来の
失神女子を量産した!
また、リーゼントに革ジャン、サングラスを一貫していて不良のイメージも植え付けた
我々が今ロックンロールバンドに抱くイメージはこのキャロルによって刷り込まれたものであると言ってよい。
話を音楽の方に戻すが、これまでは日本語でロックは無理!日本語にロックは乗らない!
そう言われ続けてきた。
そこにキャロルは一つの解決策を見出した
彼らの出した答えは「英語っぽく歌っちゃえー!」である
詩の内容に深みを持たせるよりもメロディを殺さない言葉選び
子音を強く発音し、輪郭をぼやけさせて英語っぽく発音する
文字にすると分かりづらいが、今の音楽シーンではあたりまえの事で
このことからもキャロルの残した功績は大きいと言える!
まとめ
スターになることを1mmも疑わなかったブレない男矢沢永吉!
そんな彼が率いたバンドだから売れるのは必然だったのかもしれないが
時代のタイミングも良かったのだろう、フォークに飽きた訳ではないだろうが
新しい何かを求める機運、不良たちの有り余るエネルギー
それらをわかっていたかのように大きな旗を振って自分たちの方に呼び寄せ
一気にかっさらっていったキャロル、強い想いと時の運があれば2年半という
短い時間でも世の中変えられちゃうんだなと、改めて感心させられました!